代表取締役社長 山﨑 彩
エトウの創業は1920年(大正9年)。約480年前から家具のまちとして栄えた福岡県大川市で製材業として誕生しました。九州地方最大の河川である筑後川の下流にあたる大川市は、上流にある木材の産地、大分県日田市から、筏に組まれた木材が筑後川を下り大川の港まで運ばれていました。木材、物資、船、そして船大工が集まるまちとなった大川。その家具産業の歴史の始まりは、船大工の技術を生かした指物の生産だと言われています。
後の明治時代に、大川の高度な技術の結晶である独特の衣装箪笥が作られ、家具製造がまちの産業として発達。家具のまちとして全国的に知られるようになりました。
創業から約70年、製材業を続けてきたエトウは、自社の木材の販路拡大、そして低迷した地元の家具工場を引き受け、1987年(昭和62年)に家具製造業に進出。ところが待ち受けていたのはバブルの崩壊でした。
家具製造業に携わっていた地元の企業の倒産が相次ぎ、その数は1/5から1/6ほどに、100以上あった製材所の数も10ほどに激減。大川市の家具産業はもちろん、当社も苦境に立たされました。「こんなときこそ変化を求め挑戦するべき」と決断し、1995年(平成7年)には現在地へ新社屋移転、住宅・建材事業部部門を設立。このチャレンジ精神の根源は、エトウの前身である(名)江藤製材所の創業間もなく、世界恐慌が押し寄せても数多の逆境を乗り越え、現在のエトウの礎を築いた初代の創業者魂です。苦しいときこそ一歩踏み出す。この精神は現在もなお社員の一人ひとりの胸に脈々と受け継がれ、深く刻み込まれています。
ダーウィンの『進化論』に「変化に対応できる生き物が生き残る」との言葉があります。私はビジネスにおいても同様だと考えています。伝統とは受け継ぐことではなく、革新し続けることだと。2000年以降も家具の輸入事業の拡大に加え、アジア・アメリカへの国産家具の輸出を開始するなど、海外のマーケットに次々と進出しています。長年培った木工技術を積み重ね、世界に誇る日本の技術と細やかな心くばりを手にこれからも海外のネットワークを駆使して、挑戦・革新し続けてまいります。新たな船出こそ、最大の成長の糧となる。「マーケットはアジア、そして世界へ」をテーマに、創業100周年に向けて全力を尽くしてまいります。
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